2005-07-11 ArtNo.35894
◆Gail/NTPC、Dabhol発電事業再建目指し新会社設立
【ムンバイ】Gas Authority of India Ltd (GAIL)とNational Thermal Power Corporation(NTPC)は、座礁したDabhol Power Company(DPC)の資産を引き継ぎ、経営する、Ratnagiri Gas and Power Private Ltd(RGPP)と称する特殊会社(SPV:special purpose vehicle)を設立した。
エコノミック・タイムズ、インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダードが7月8日GAILのステートメントを引用し報じたところによると、社名の登録申請は既に完了している。
プロモーターとしてのGAILの主要な役割は発電所が必要とする液化天然ガス(LNG)の調達を引き受けること。GAILはガスの供給を確保するため、カタール、イラン、オマーン、アブダビ、マレーシア、インドネシア、オーストラリア、ブルネイ、エジプト、アルジェリアからLNGを調達する計画だ。
また年間処理能力500万トンのLNGターミナルを完成することも任務の1つで、同工事は既に75%完了している。GAILはLNGターミナルの運転も引き受ける。
発電所が必要とするガスは年間210万トンのみで、GAILは残りの290万トンを周辺の企業等に売却する。GAILはそのための流通網も構築する。マハラシュトラ州内の需要は35mmscmd(metric million standard cubic meter of gas per day)だが、現在供給可能な量は9mmscmdほどである。こうしたギャップを埋めるためLNGターミナルのキャパシティーを将来拡張する可能性も有る。
一方、NTPCは発電所の運転の他、マハラシュトラ州電力局(MSEB)に対する電力販売交渉も手がける。西部地区の電力供給状況から見て、発電所のキャパシティーがさらに拡張されることもあり得る。
Industrial Development Bank of India (IDBI)に率いられる債権金融機関は、DPCのプロモーター、Bechtelと後者の1億6000万米ドルの負債の処置に関して合意した。同合意は債権金融機関とGeneral Electric (GE)及びBechtelの合意の一部を成している。しかしOman LNG LLC/AdGas/Greenfield Shippingが、LNG供給とその輸送契約の不履行に対する13億米ドルの損害賠償請求を取り下げない場合、Bechtelは仲裁を申請する方針で、Bechtelと債権金融機関との協議が妥結したのは、中央政府がBechtelの同方針を了承したためとされる。
こうしたことからGeneral Electric (GE)とBechtelは、今後発電所の操業再開を支援する見通しと言う。
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