【ムンバイ】インド海運業界は2009年までに船齢が20年に達する80余隻の船舶を、新造船に転換するのに20億米ドル以上の投資を必要としている。
インディアン・エクスプレスが7月4日報じたところによると、Varun Shipping Company LtdのYudhishthir Khatau重役(MD)はPTI通信に以上の見通しを語った。それによると、バラ積み乾貨物船42隻合計155万8015載貨重量トン(DWT)と石油タンカー42隻合計205万124載貨重量トンの船齢が2009年までに20年に達する。インドの国際貿易は拡大しているが、地元海運業界のインド国際貿易輸送に占めるシェアは1992-93年の35%から2002-03年の15%に下降しており、市場シェアを維持する上からも、船団の若返りを必要としていると言う。
国営海運会社Shipping Corporation of India (SCI)幹部は、「SCIのインド籍船団全体に占めるシェアは往時の50%から35%に縮小しており、同シェアを維持する上からも3分の1の船舶を早急に更新せねばならない」と語った。
State Bank of IndiaのShyamal Acharya重役(GM)によると、運賃の上昇で地元海運会社は何れも好業績を実現しているため、船舶更新資金の調達は困難でない。地元海運会社は325万総トン(gross ton)の船舶を購入する必要がある、そのコストは8000クロー(US$18.37億)と見積もられ、内2500クロー(US$5.74億)は自己資本で、5500クロー(US$12.63億)は銀行借入でを賄える。銀行界は、ルピー建てローン、外貨建て非居住者(FCNR:foreign currency non-resident)ローン、海外商業借款(ECB:external commercial borrowing)等、様々な方式で海運業界の資金需要に応じる用意がある。とは言え銀行が海運業界に融資する際には、運賃と船舶価格の変動が懸念材料になると言う。
観測筋によると、鉄鋼価格の上昇、造船キャパシティーの不足、ドル相場の下降から船舶の建造コストは上昇しつつあると言う。