【ニューデリー】国営鉄鋼会社は鉄鋼完成品(finished steel)と銑鉄(pig iron)の在庫が過去2ヶ月間に急増、対応を強いられている。
ビジネス・スタンダードが6月21日伝えたところによると、Steel Authority of India (SAIL)の完成品在庫は4月1日の11万9000トンから5月30日の55万4000トンに、365%ジャンプした。しかし銑鉄の在庫については同期間に2万1000トンから1万9000トンに10%下降した。
Rashtriya Ispat Nigam Limited(RINL)の完成品在庫は同期間に17万5000トンから41万4000トンに136%、銑鉄は同2万9000トンから5万9000トンに103%、それぞれ増加した。
Indian Iron and Steel Ore Company Limited(IISCOL)の完成品在庫は同8000トンから1万3000トンに62%、銑鉄は同3万8000トンから4万2000トンに10%、それぞれ増加した。
しかし民間のTata Iron & Steel Company Ltd(Tisco)の完成品在庫は同期間に10万1000トンから9万9000トンに2%下降した。
鉄鋼業界のアナリストによると、国営鉄鋼会社の在庫急増は、国際的な鉄鋼需要の軟化に伴うものと見られる。中国の需要は依然旺盛だが、予想されたほどではない。国内需要は健全な水準を保っているが、在庫増加で国内価格は一層軟化するものと予想される。しかしパニックに陥る必要はない。過去2週間、価格は軟化傾向を辿っているが、こうした下降局面は持続する見通しと言う。