2005-06-22 ArtNo.35763
◆シンガポールとの包括的自由貿易協定にゴー・サイン
【ニューデリー】インド政府は20日、シンガポールとの包括的経済協力協定(CECA:comprehensive economic cooperation agreement)締結を閣議承認した。これによりシンガポールを通じた外国直接投資(FDI)が急増するものと期待されている。
エコノミック・タイムズとヒンドゥー・ビジネス・ラインが6月20/21日報じたところによると、Jaipal Reddy情報・放送相はこの日の閣議後記者会見し、以上の消息を明らかにした。それによると、CECAには商品/サービス貿易協定、投資促進協定、二重課税防止協定が含まれ、商工省が間もなく協定の詳細を公表する。
Kamal Nath商工相によると、CECAは6月29日に調印され、2005年8月1日に発効する。シンガポールのリー・シエンロン(李顕龍:Lee Hsien Loong)首相が来週、ニューデリーを訪れ、調印式に立ち会う。
CECA発効に伴いシンガポールからのFDI流入額は初年度に300%増の20億米ドルに達し、外国機関投資家(FII)の投資も50億米ドルを記録する見通しだ。シンガポールからの2004-05年のFDI流入額は1億8400万米ドルだった。
CECAの枠組み協定は全国民主連盟(NDA:National Democratic Alliance)前政権により2年前に調印されたが、銀行、金融、テレコムに関わる問題を巡り交渉が長引いていた。インドは結局テレコム市場におけるFDI上限を49%、銀行部門におけるそれを74%に引き上げることを認めたにとどまった。またシンガポールの3銀行-DBS Holding/Overseas Banking Corporation of Singapore/United Overseas Bank-が、支店数や安全基準(prudential requirements)等の面で、地元銀行と同じ待遇を受けることになった。
|