2005-06-13 ArtNo.35717
◆バイオテック産業規模US$10億突破、36%成長
【バンガロール】インドのバイオテック産業の2004-05年売上は4745クロー(US$10.9億)と前年比36%の成長を遂げ、10億米ドルの大台を突破した。
デカン・ヘラルド、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥーが6月10/11日報じたところによると、BioSpectrum Incとバイオテクノロジー志向企業協会(ABLE:Association of Biotechnology-led Enterprises)が共同で発表した『BioSpectrum-ABLEバイオテクノロジー産業調査(BioSpectrum-ABLE biotechnology industry survey)』報告書は、以上のように伝えている。同調査はバイオテック企業280社とバイオテック・サプライヤー180社をカバーしており、年商100クロー(US$2297万)以上のグループには今回新たにMahyco-MonsantoとVenkateshwara Hatcheriesの2社が加わった。
報告書によると、国内販売がバイオテック産業売上全体の58%、輸出が同42%を占めた。またバイオ製薬(bio-pharma)部門が成長の75%に貢献、同部門は2004-05年に30%の成長を記録した。この他、バイオ農業部門がBT(Bacillus thuringensis:土壌中に棲むバチルス・チューリンゲンシスという芽胞細菌が作る殺虫性の蛋白質遺伝子を組み込んで害虫への耐性をつける遺伝子組み替え技術)綿花に牽引され、154%の成長を達成した。
一方、地元バイオテック企業上位20社ランキングのトップはBioconが占め、Serum Instituteが2位につけた。
ABLE会長を務めるBiocon LtdのKiran Mazumdar-Shaw会長兼MDによると、インド・バイオテック産業は10億米ドルの心理的境界線を突破したため、次の10億米ドルは容易に達成できるものと見られる。インドは、910億米ドルの世界バイオテック産業の1.1%を占めるに過ぎないが、目下、立案中の『全国バイオテクノロジー戦略(National Biotechnology Strategy Document)』には、集中的な支援措置が盛り込まれるため、2010年までに50億米ドルの大台に乗せることも夢ではない。しかしそのためには産業提携(biopartnering)や共同開発(co-developing technologies)等を通じた研究開発(R&D)活動の一層の振興が必要とされる。臨床開発は、法的枠組みによりサポートされるなら一つの大きな潜在的成長領域と言う。
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