SEAnews 2005-05-27 ArtNo.35609

【バンガロール】ＩＢＭは、インドにおける雇用総数でHewlett-Packard(HP)を追い越し、最大の多国籍情報技術(IT)企業になった。
エコノミック・タイムズが5月22日報じたところによると、IBM Indiaの2004年末時点の雇用数は2万3000人に達した。
ＨＰは1年半ほど前にDigital GlobalSoftを買収、雇用数で多国籍ＩＴ企業の先頭に立った。当時の同社の雇用数は1万人を僅かに超えていた。
カルナタカ州Bangalore拠点の匿名の人材コンサルタントによると、ＩＢＭはインド国内におけるＢＰＯ及びソフトウェア・サービスのため、これらのコンサルタントに中途採用(lateral)や新卒(freshers)のリストを準備するよう求めている。ＩＢＭはさらに5000人を追加採用する計画と見られる。しかし人材の獲得競争が過熱しており、最適な人材を短期間に見出すのは容易でない。ＩＢＭは、一連の企業買収を通じて迅速にそのスタッフを追加して来た。例えばＢＰＯのDakshは5000人以上のスタッフをもたらした。
ＨＰの場合は、Digitalが約4500人のスタッフをもたらした。現在ＨＰのスタッフは総勢1万5000人ほどで、ＩＢＭほど積極的ではないが、依然として雇用を拡大している。ＨＰはソフトウェア部門の他、グローバルｅビジネスとバック・オフィス部門を擁し、後者だけで3400人を雇用している。
他の多国籍ＩＴ企業もインドにおける雇用を拡大しており、ヒューストン拠点のDellは、その一例。DellのKevin Rollins社長兼CEOが最近のインド訪問時に語ったところによると、同社の国際プロダクツ部門、グローバル開発部門、セールス＆サービス部門、コール・センター部門は、現在インドに8000人のスタッフを擁するが、2005年末までに1万人に増員される。Dellはバンガロールに大規模な業務拠点を擁する他、Chandigarhとアンドラプラデシュ州Hyderabadにコール・センターを設けている。
国際ＩＴ／ビジネス・コンサルタント会社Accentureは、現在1万2000人を雇用しており、一層の人員拡張を計画している。
これらの企業は営業額を公表していないことから、雇用数がこれらの企業のビジネス・サイズを推定する目安とされている。しかし、インドにおける雇用拡大は多国籍企業にとってデリケートな問題でもあるため、各社は正確な雇用数や将来の雇用計画を明らかにするのを避けている。