2005-05-27 ArtNo.35608
◆地元プレーヤー4社が携帯市場の72%のシェア掌握
【ムンバイ】インドの携帯電話市場では、トップ4社が72%以上の市場シェアを握っている。これら4社とはBharti Tele-Ventures21.5%、Bharat Sanchar Nigam (BSNL)18.3%、Reliance Infocomm18.1%、Hutchison Essar15%。
エコノミック・タイムズが5月23日報じたところによると、アグレッシブなネットワーク拡張戦略から見てBharti/BSNL/Reliance Info3社がナショナル・プレーヤーとして浮上するものと予想される。
Reliance Infoは2005年に約40万ヵ村をカーバーする拡張計画を実行する。同社は既に同拡張計画に着手している。Bhartiはそのカバー範囲を現在の2700タウンから年末までに5200タウンに拡大する計画だ。
これに対してBSNLのネットワークは2005年1月までに既に589の県庁所在地と4853ヵ村をカバー、目下インド全土にネットワークを拡張する計画に取り組んでいる。業界観測筋によると、民間プレーヤーがBSNLの現在のレベルに達した時には、BSNLのネットワークは現在の2倍に拡大しているものとみられる。BSNLは、長期にわたりジャム&カシミール、北東諸州、アンダマン&ニコバル諸島を含む全国にプレゼンスを築く唯一の携帯電話会社だった。
最近になって民間企業のBhartiが全国23サークル全てに業務を拡張した。Bhartiは今会計年度中に既存(2005/3末現在)の1万BTS(base transmission system)に、別途1万BTSを増設する計画で、9億米ドルの資本支出を予定している。
Reliance Infocommは5700都市と、全国の村落の3分の2近くをカバーするネットワーク構築を目指している。また全国の国道(national highways)の91%と鉄道の85%をカバーすることを目指し、8500BTSを設置する。同社の全長8万キロのテラビット光ファイバー・ケーブル全国網は、音声、データ、ビデオ・アプリケーションに対応したものになる。現在2400タウン以上をカバーしているInfocommは2004年12月28日にサービスを開始した際の850BTSから現在の5000BTS/2000リピータに拡張、2005年12月までに7500BTS/4000リピータの増設を予定している。
Hutch Essarはこれまでのところ、特定の市場に照準を合わせ、高い利益率を享受している。同社は僅か13サークルをカバーするだけでトップ・プレーヤーに名を連ねており、20サークルをカバーするTata Teleservicesを凌駕する市場シェアを占めている。しかしHutchの出資者Essarは、Hutchが未だカバーしていない7サークルのテレコム・ラインセンスを申請、また4サークルにプレゼンスを築くBPL Mobileの権益買収交渉を進めている。後者の4サークルの内3サークルにHutch Essarはプレゼンスを有していない。EssarはこれらのサークルをHutch Essarに統合するものと信じられている。そうしたことが実現すれば、Hutch Essarは名実ともにナショナル・プレーヤーになる。
Singapore Technologies Telemedia (STT)とTelekom Malaysia(TM)の権益買収計画の遅延は、市場シェア9.7%を握る5番目のプレーヤー、Idea Cellularの将来を不透明にしている。とは言えSTT-TMの出資計画が実現すれば、Ideaはもう1社の主要プレーヤーとして浮上する可能性があると言う。
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