【コルカタ】中国最大の鉄鋼会社、宝鋼集団公司(Baosteel Group)は、インド市場進出を目指し、地元Visa Steelの権益買収交渉を進めているようだ。
エコノミック・タイムズが5月11日報じたところによると、Steel Authority of India Ltd(SAIL)の2倍近い年間2000万トンの鉄鋼製造能力を有する宝鋼はインドにおける製造施設の買収に強い関心を抱き、先週Bao Si Gen氏に率いられる総勢6人の代表チームを上海からインドに送り込んだ。法律や技術担当の幹部も含まれる同チームは、オリッサ州の首席大臣やオリッサ州産業振興投資公社(Ipicol:Industrial Promotion and Investment Corporation of Orissa Ltd)会長と会談した。
宝鋼は2、3ヶ月以内にニューデリーに連絡事務所を設けることも計画している。
鉱物や金属の取引を手がける年商1000クロー(US$2.3億)のVisaグループはオリッサ州Kalinganagarに年産150万トンのスチール及びステンレス・スチールの製造施設を設ける計画で、第1期分、年産50万トンの設備は2006年末までに稼働する。
年産250万トンのステンレス・スチール製造施設を擁する宝鋼は、Visaと、取引の対象になるビジネスや株式の評価に関して意見を交換して来た。宝鋼は数日前にVisa Steelにチームを派遣、デュー・ディリジェンスも行っている。
両社は過去10年間にわたり取引関係を有し、Visaはクロム精鉱(chrome ore concentrate)や鉄鉱石を宝鋼に納入して来た。
宝鋼は最近、向こう数年間にその鉄鋼製造能力を5000万トンに拡張する計画を発表しており、同拡張計画の大きな部分が海外でなされる見通しだ。同社はブラジルの鉄鉱山会社CVRDと合弁で年産500万トンの鉄鋼ユニットをブラジルに設ける計画も発表している。