1995-10-16 ArtNo.3549
◆<星>IT産業再編で管理職のジョブホッピング活発化?
【シンガポール】業界リーダーのコンパック、コナー、マクスターのトップが先週相次いで辞職、ライバル企業や他業種に身を投じ、注目されている。
コンパックは13日、同社のアジア太平洋地域マネージング・ディレクター(MD)を務めてきたリム・スンホック副社長が7年間の勤務に終止符を打ち退職したと発表した。リム氏は通信業界の企業にスカウトされた模様だ。ライバル企業ヒューレット・パッカード(HP)のフィリップ・チュア取締役(コンピュータ製品東南アジア市場担当)は、リム氏の辞職計画はかなり前から伝えられており、驚くには当たらないと語る。消息筋によれば、コンパックのトップ管理職の辞職は過去1年来相次いでおり、今年初にはASEAN担当MDのシア・チェンキー氏が、また昨年8月にはアジア太平洋地域担当副社長のリム・フアットシン氏が、それぞれ辞職した。また今年8月にはHP社元管理職のポール・チャン氏がコンパックのASEAN担当MD兼副社長に就任、これと前後してコンパックの中間管理職クラス・マーケッティング・スタッフ5人以上がHP社に移籍している。
一方、アジア担当MD兼副社長として2カ月前にコナーに入社したばかりのジム・ステガー氏は13日付けで同社を退職、マクスターのアジア製造業務担当副社長のポストを退くパトリック・ゴー氏の後任を務めると言われる。ステガー氏はこれ以前にシーゲート及びウェスタン・デジタルに勤務した経歴を有する。 シーゲートのコナー買収計画や韓国ヒュンダイ・グループによるマクスターのアジア業務買収が発表された直後だけに、これらトップ管理職の辞職は世界的なIT産業再編に触発された動きとも言えそうだ。(ST:10/14)
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