2005-05-04 ArtNo.35465
◆日印首脳、国際協力のための8項目の取り組みで合意
【ニューデリー】小泉純一郎首相とインドのManmohan Singh首相は、相互依存と国際化により特徴づけられる今日の国際環境は、日印両国の利益を増進する新たな機会を提供するとの共通の認識を確認するとともに、平和と繁栄のグローバル・パートナーシップの潜在性を全面的に開花させるため『8項目の取り組み(eight-fold initiative)』を行うことで意見の一致を見た。
インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、デカン・ヘラルド、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥーが4月30日、首脳会談後発表された共同声明を引用し、報じたところによると、『8項目の取り組み』には以下の諸点が含まれる。
1)首相レベルの年次会議を両国の首都もしくは、その他の地で交互に開催する。
2)外務/国防/貿易/金融/情報通信技術各省を含む閣僚レベルの会議も準備する。
3)日本の経済産業省とインドの石油天然ガス省は、石油協力に関するハイレベルな戦略会議を催す。
4)今年6月に発足するインド・日本合同研究グループに1年内に報告書を提出させる。
5)日本企業のインドに対する外国直接投資を促進する。
6)最近設けられた政策対話(policy dialogue)を利用し、優先順位に基づいて障害を除去するとともに、より緊密な経済関係を樹立するために必要な措置を確認し、実行する。
7)インドの大型インフラストラクチャー優先プロジェクトを実行する有効な方法の1つとして、日本のいわゆる『本邦技術活用条件(STEP:Special Term for Economic Partnership)注』スキームを採用する。(注:2002年7月からスタートした新ODA計画。日本の技術やノウハウを活用し、開発途上国への技術移転を通じて日本の「顔の見える援助」を促進する新たな円借款条件。)
8)STEPスキーム下に日本の技術ノーハウを導入し、Mumbai-Delhi間及びDelhi-Howrah間の2ルートにコンピューター化制御システムを装備した『マルチ様式高軸重貨物コリドー(multimodal high-axle load freight corridors)』を設ける事業化調査を行う。
この他、両首脳はこの日の会議の席上、地域問題や国際問題を含む幅広い問題を話し合ったと言う。
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