【ニューデリー】付加価値税(VAT)を未だ導入していない州の製造業界は、原料の深刻な不足に直面しており月間生産目標を達成できそうにない。
デカン・ヘラルドが4月26日伝えたところによると、今年4月1日に少なからぬ州がVATを導入して以来、VAT導入州と非導入州の間の税務処理を巡る混乱から非導入州では原料の調達が困難になっている。
インド商工会議所協会(Assocham:Associated Chambers of Commerce and Industry of India)によると、VAT導入州の原料納入業者は、請求書の処理手続きが不明瞭なことから非導入州の製造業者に対する納入を見合わせている。このため非導入州の貿易業者や行政組織は、原料供給の正常化を求める製造業界の強い圧力を受けている。影響を受けている業界にはエンジニアリング、繊維、消費財の他、自動車産業も含まれる。
ウッタルプラデシュ州、ヒマチャルプラデシュ州、ウタランチャル州、ラジャスタン州、マドヤプラデシュ州等、北部拠点の製造業者は月間生産目標を実現するのが難しくなっている。Assochamは、このためこれらの州に迅速にVATを導入し、正常な原料供給を回復するよう訴えている。
南部では大部分の州がVATを導入しているが、未導入のタミールナド州の製造業者は同様に不安な状況に置かれている。マハラシュトラ州でも原料供給が不規則になり、グジャラート州との州境地帯では取り分け、請求書処理の困難が深刻化していると言う。