【ニューデリー】インドと日本が向こう3年間に現在45億米ドルの往復貿易を2倍以上の100億米ドル以上に拡大する計画に乗りだした矢先に生じた日中間の緊張は、日本投資家のインドに対する関心を一層高めるものと期待されている。
インディアン・エクスプレスが4月18日報じたところによると、インド商工会議所連盟(FICCI:Federation of Indian Chambers of Commerce and Industry)のOnkar S Kanwar会頭はこのほど同紙に以上の見通しを語った。Kanwar氏によると過去20年間に中国に莫大な投資を行った日本は、中国以外の地域に投資の分散を図るものと見られる。インドが付加価値農業、インフォテック、環境技術等の領域に照準を合わせるなら日印二国間貿易の成長は加速するものと見られ、日本はまた組込技術をベースにした機器やアニメーション関連製品に注目するものと予想される。
日本のインドに対する関心は広範な領域にわたるものの、日本企業は決して満足していない。日本業界は産業インフラばかりでなく、日本食や音楽等、フレンドリーな環境を求めている。日本に関わる問題では情報技術(IT)に対する二重課税問題も存在するが、FICCIは日本企業の進出を阻害するハードルの除去に努める。日本首相の訪印はこの種のハードルのいくつかの除去につながる可能性があると言う。
日本の1991年1月から2005年1月の間の対インド投資は32億2000万米ドルと、同期間の外国直接投資全体の僅か4.77%にとどまっている。日本の主要投資領域には、運輸機器、電子機器、サービス、セラミクス、ゴム製品が含まれる。