【ニューデリー】ルクセンブルグ拠点の世界第2位の鉄鋼メーカー、Arcelorは鉄鋼省に対しインド鉄鋼部門の拡張に参画する意向を表明した。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが3月31日伝えたところによると、このほどインドを訪れたルクセンブルグの経済貿易相に率いられる代表団は、Ram Vilas Paswan鉄鋼相にアセローの以上意向を伝えた。
インドは現在の3600万トンの鉄鋼年産能力を2020年までに1億トンに拡張することを目指している。鉄鋼省オフィシャルによると、同省はルクセンブルグ代表団に、外資の100%出資を認める鉄鋼政策の概要等を説明するとともに、具体的計画の提出を求めた。同省は具体的計画が提出された後、詳細を検討する方針だ。
業界観測筋によると、アセローは欧州における設備能力の縮小を図っており、今回の申し出は生産拠点を先進国から途上国にシフトする戦略の一環と見られる。アセローは欧州連合(EC)内の圧延鋼板需要が14%下降したことから、先々週金曜、第2四半期の鉄鋼生産量を100万トン削減したと発表した。
ちなみに韓国の製鉄会社Pohang Steel Company (Posco)も最近、インドに年産能力1000万トンの製造施設を設ける計画を明らかにしており、インド政府は鉄鋼省次官を長とする、石炭/鉱業/海運/セメント/森林環境各省庁の代表から成る専門委員会を組織、Poscoの計画の進捗状況をモニターする方針だ。その目的は、プロジェクトをスピーディーに立ち上げることにあると言う。