2005-04-01 ArtNo.35273
◆Tata Motors/IOC、バイオディーゼル・バスの運行開始
【プネー】Tata Motors Ltd(TML)は3月29日、Indian Oil Corporation(IOC)の協力を得て、バイオディーゼルを用いたバス43台の運行を開始した。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインとザ・ヒンドゥーが3月30日報じたところによると、この日マハラシュトラ州Pune市内のPimpriに設けられたTML工場で走行テスト開始の記念式典が催された。
TMLのV. Sumantran重役(MD)によると、燃料の節約や水素燃料の研究に加え、再生可能なバイオ燃料の研究に力を入れている同社は、これまでにバイオディーゼルを用いたエンジン1台、軽商用車数台を紹介した。今回のテスト走行には同社が保有するバス160台中43台が加わり、異なる気象条件や交通事情の下で1日平均約160キロの走行テストが行われる。インクジェット、ノズル、その他のデリケートなコンポーネントが注意深くモニターされ、結果が良好なら残りのバスもプロジェクトに加わる。同テストはIOCの協力を得て進められるが、そのために特別な協定は結んでいない。
TMLはまたエンジンとモーター各1ユニットを装備したハイブリッド・カーの製造を試みており、今年末までにお披露目する計画だ。Sumantran氏は、「電気自動車REVAに類似したものか」との記者の質問に対して、詳細を語ることを控えた。
IOCのB.M. Bansal取締役(R&D担当)によると、同社は植物油からバイオディーゼルを製造するプロセスを開発した。薬品原料になるグリセリンと肥料原料になる油かすも副産物として生産される。パイロット・プロジェクトでは約10%のバイオディーゼルが混入される。以上のプロセスの特許も申請されている。
当初jatrophaとkaranjiaをバイオディーゼルの原料として検討したが、後者は適さぬことが判明、現在はjatrophaのみを用いている。昨年は40haにjatrophaを栽培したが、今年はさらに30ha追加される。
IOCのR.K. Malhotra重役(R&D担当GM)によると、バイオディーゼルは従来のディーゼル・エンジンに如何なる改良も加えることなく使用できる唯一の植物油で、どこにも貯蔵でき、給油スタンドに改良を加える必要もない。しかもディーゼル油に比べ二酸化炭素の排出が80%少なく、亜硫酸ガスの排出はほとんどゼロと言う。
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