SEAnews 2005-03-09 ArtNo.35148

【ニューデリー】ビハール州議会が機能不能に陥る中で、中央政府は7日、同州にプレジデンツ・ルール(President's rule:インド憲法356条により定められた非常事態下の大統領の専政)を敷く方針を決めた。これにより15年に及んだLalu-Rabri(両首席大臣)時代に幕が下ろされた。
インディアン・エクスプレス、ザヒンドゥー、デカン・ヘラルドが3月7／8日報じたところによると、中央政府は、「何れの党も組閣する能力を備えておらず、プレジデンツ・ルール以外に選択の余地はない」と言うButa Singh知事(Governor)の意見を入れ、以上の閣議決定を行った。
これによりプレジデンツ・ルールを敷くか否かは、APJ Abdul Kalam大統領の判断に委ねられた形だが、大統領が閣議決定に従うなら、ビハール州に8度目のプレジデンツ・ルールが敷かれることになる。
Singh知事はＬＪＳＰ(Lok Jan Shakti Party)リーダーのRamvilas Paswan鉄鋼相と会見した数時間後、上記の提案を行った。Paswan氏は国民人民党(RJD:Rashtriya Janata Dal)と全国民主連盟(NDA:National Democratic Alliance)の何れとも手を結ぶことを拒絶したとされる。ＬＪＳＰの支持を得られないならＲＪＤもＮＤＡも、州議会における過半数の122議席を確保することができないため、知事はプレジデンツ・ルールを提案したと言う。
ＲＪＤリーダー、Lalu Prasad鉄道相とＬＪＳＰリーダー、Paswan鉄鋼相は、この日の閣議に共に出席しなかった。
Prasad氏は1990年の選挙以来、ほぼ15年にわたりビハール州政界を支配して来た。1995年にはNitish Kumar氏がビハール州首席大臣の就任宣誓を行ったものの、州議会における過半数の支持を確保できず、すぐ退陣した。また数年前に同州にプレジデンツ・ルールが敷かれた際には、大統領の関係布告が国会において否決された。Prasad氏はその際、2度にわたり短期間州政権を手放した経緯がある。