2005-03-02 ArtNo.35104
◆エネルギー大手、キャプイティブ発電計画に挙って関心
【ムンバイ】マハラシュトラ工業開発公社(MIDC:Maharashtra Industrial Development Corporation)が発案した新コンセプトに基づく見積もりコスト300クロー(US$6890万)、100MW(メガワット)のキャプティブ・ガス火力発電計画にReliance Energy、Tata Power、Larsen and Toubro、Wartsila Ltdが関心を表明している。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが2月27日報じたところによると、マハラシュトラ州Thaneに設けられる当該発電施設はGAIL (India) Ltdが敷設を予定しているDahej-Uranパイプラインからガスの供給を受け、2006年年央の稼働を目指している。入札は3月30日に締め切られ、4月15日までに発注される。
これはMIDCが計画する2つのキャプティブ発電施設の一つで、もう一つはNagpur県Butiboriにおける見積もりコスト400クロー(US$9187万)、100MWの石炭火力発電所。同プロジェクトにはReliance Energy、Tata Power、Larsen and Toubroが関心を見せている。
MIDCのSatish Gavai重役(CEO)によると、キャプティブ発電計画は、マハラシュトラ州電力局(MSEB:Maharashtra State Electricity Board)の工業区に対する電力が頻繁に途絶えることから、MIDCが採用した新戦略で、工業区に対する電力の安定供給を確保するのが狙い。MIDCは両プロジェクトに各125エーカー、95年リース権付きの土地を提供する。落札者はプロジェクトの74%の権益を握り、残りの26%は電力供給を受ける地域の企業が分担する。これらの企業は公開市場における起債を通じ新資金を調達することもできる。発電された電力はMSEBの既存ネットワークを通じて送配電される。MIDCは2004年3月から同コンセプトの準備を進めて来た。
Thane地域には工業ユニット960社が存在し、内517社は大口電力利用者。これらの企業はプロジェクトへの出資に関心を寄せている。Butibori地区に存在する企業1036社もほとんどがキャプティブ発電事業への出資に関心を見せている。,
現在、MSEBは工業部門に対し1ユニット、3.75~4ルピーで電力を供給している。このためキャプティブ発電会社はこれを下回る価格で電力を販売する必要がある。恐らくこれらの地域の企業は1ユニット3.50ルピー前後で電力の供給が受けられるものと見られる。
現在Thane MIDCは118MWの電力を消費しているが、5年後には175MWに拡大する見通しだ。Butiboriにおける消費電力は目下約40MW。
MIDCはKolhapur県Kagal、Pune県Ranjangao、Thane県Tarapur/Airole/Badlapurにも同様のキャプティブ発電施設を設けることを検討しているが、その可否は上記2プロジェクトの成否にかかっていると言う。
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