【ニューデリー】中核とする家電ビジネスの他、製糖やインフラ開発、石油探査を手がけ、事業の多角化を図るVideocon Groupは、新会社Emart Indiaを設立、各種ブランドの消費者用電気製品を販売する小売りチェーン“Next”の経営に乗り出した。
エコノミック・タイムズが2月22日報じたところによると、ネクストは年内に大規模な出店を予定しており、インド初の全国規模の電器製品小売りチェーンになるものと見られる。国内にはViveksやVijay Salesと言った電器小売りチェーンが存在するが、いずれも特定の地域や都市をベースにしている。ネクストは、耐久消費財の他、携帯電話端末の販売も手がける。
Emartは、電器製品の主要ブランドと既に提携関係を結んでいる。これらにはVideoconの他、LG、Onida、Philips、Nokia、Samsungが含まれ、さらに多くのブランドと交渉を進めている。
P N Dhoot社長とともに新事業の指揮を執るRohit Das氏によると、Emartはフランチャイズ、賃借店舗、所有店舗の3方式により、3年内に1500店のチェーンを設ける計画だ。この内250店は自前の店舗になる。現在、マハラシュトラ州Puneとアンドラプラデシュ州Hyderabadに合計28店を擁し、2005年5月までに65店に拡大する。内デリーと首都圏(NCR:National Capital Region)に35店が設けられる。トップ250都市には60:40の比率でフランチャイズ店と自前店舗を設ける。2005-06年を通じて全国に約500店を設ける計画だ。
既存ディーラーの一部をEmart傘下のフランチャイジーにすることも検討している。Aクラスの都市では小売スペースの供給が逼迫しているため、自前の店舗はコストが嵩む。フランチャイズ方式はこうした点でもメリットがある。
Videoconは既に2年前に小売りビジネス進出を検討したが、当時は既存ディーラーへの影響を配慮し、実行を見合わせた。しかし小売りビジネスへの進出には将来性が有り、異なる事業として進めるなら必ずしも、悪影響を及ぼさないと判断したと言う。