2005-02-11 ArtNo.34973
◆Relianceの国際電話サービスはライセンス違反:電信局
【ニューデリー】電気通信局(DOT:Department of Telecom)は電気通信紛争和解上訴廷(TDSAT:Telecom Dispute Settlement Appellate Tribunal)に提出した被告反論書(counter affidavit)の中で、「Reliance Infocommは、国際長距離通話を国内通話と偽り、アクセス赤字補填料(ADC:access deficit charge)の支払い回避を図った」と主張した。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥー、デカン・ヘラルドが2月5日報じたところによると、DOTは、Reliance Infocommの『Home Country Direct (HCD)』サービスがライセンス規則に違反しているとし、150クロー(US$3445万)の罰金支払いを命じたが、Reliance Infocommは、これを不服としてTDSATに訴えた。HCDは契約者が海外から格安料金でインドに通話できるサービスで、Reliance Infocommは同サービスは通常の国際ダイアル直通電話(ISD:International Subscriber Dialing)とは異なるため、ADCは課されないと主張している。
これに対してDOTは、被告反論書の中で、「Relianceは国際長距離電話の公認交換ルートを迂回するバイパスを設けた」、「命令の実行を遅らせるために、できるだけ長く欺き続けようとする意図は明白であり、また原告のADC支払い忌避は他のサービス・プロバイダーの採算性に影響を及ぼし、公共の利益に反する」と述べている。DOTは、発信者識別番号(CLI:Caller Line Identification)に関しては、「法執行諸機関(law enforcement agencies)による通話の合法的な傍受」と説明した。
一方、Dayanidhi Maran通信相は、ニュース番組の中で、「政府はReliance Infocommの問題を傍観する訳には行かない。罰金が支払われないならライセンスが取り消されることもある。最終判断は裁判所が下す」と語った。
ADCは不採算な農村地域電話サービスを提供する国営Bharat Sanchar Nigam Ltd(BSNL)の損失を補填するために用いられる。このためBSNLも違法接続(illegal routing)を理由にReliance Infocommに180クロー(US$4134万)の支払いを請求、高裁における両社間の別の訴訟が展開されている。
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