【ニューデリー】当初見積もりの1万2644クロー(US$29.04億)の予算を5000クロー(US$11.48億)近く上回る見通しの2004-05年度肥料補助を巡り、肥料業界と大蔵省の論戦がさらに白熱しそうな雲行きだ。
エコノミック・タイムズが2月2日報じたところによると、インプット・コストがどんなに上昇しようと肥料補助の増額は論外とする大蔵省の姿勢に不満を高めたインド肥料協会(FAI:Fertiliser Association of India)は、「その実、昨年11月以来の尿素生産を通じて、肥料会社は政府がその補助を3082クロー(US$7.079億)節約するのを可能にした」とする長文の陳情書を大蔵省歳出部次官に送付した。
FAIのBK Saha理事長(DG)が1月28日付け陳情書の中で述べたところによると、2004年11月から2005年3月の間の尿素の予想国内生産量833万9000トンと見積もられるが、仮に2004年11月以降、尿素の国内生産をストップし、トン当たり251米ドルのC&F価格で全量を輸入したとするなら、その総額は20億2300万米ドルに達する。そうなれば、政府補助の額は6779クロー(US$15.57億)にジャンプ、国内生産した場合の3698クロー(US$8.49億)の補助を3082クロー上回ることになる。
政府は石油部門と同様に、肥料部門に対する補助にも上限を設けようとしているが、その実、国内尿素メーカーのエネルギー効率は国際水準を遙かに上回っている。尿素のトン当たりの国内製造コストは9000ルピーであるのに対し、海外におけるそれは1万5000ルピーに達すると言う。