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2005-02-07 ArtNo.34957
◆政府、全国電力政策を閣議承認
【ニューデリー】インド政府は2日、向こう5年間に全国の全ての家庭に電気を供給することを目指す全国電力政策(NEP:National Electricity Policy)を承認した。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、インディアン・エクスプレス、エコノミック・タイムズが2月3/4日報じたところによると、『2003年電力法第3条(Section 3 of the Electricity Act, 2003)』の条文に基づき立案されたNEPは、中央政府と地方政府の電力機関を組織するの際のガイドラインの役割も担う。閣議後記者会見したP. Chidambaram蔵相によると、NEPは公共部門電力会社の卓越した役割とともに、電力部門全体の発展に欠かせぬ民間部門の役割を認めている。NEPは電力部門の財政再建とともに、電力法に盛り込まれたオープン・アクセスの実現を目指す。政策の詳細は追って発表される。
新政策は2012年までに、エネルギー不足やピーク時不足を克服、瞬時予備電力(spinning reserve)を運用することにより、電力需要に100%対応、国民1人当たりの電力供給量を現在の500ユニット以上から1000ユニット以上に拡大することを目指している。また最低生命維持ライン電力消費量(1日1世帯1ユニット)を2012年までにメリットグッズ(merit good:市場取引で決まるサービスの水準では最適のものにはなり得ない可能性があるため,政府が市場に介入するサービス)にするよう提案している。
政府がNEPを承認したことから、電力省は向こう数ヶ月間に“全国電気料政策(National Tariff Policy)”、“農村電化政策(Rural Electrification Policy)”、“全国電気計画(National Electricity Plan)”、“競争入札ガイドライン(Guidelines for Competitive Bidding)”等、一連の補助政策を打ち出すものと見られる。
2003年5月に国会を通過した電力法は、向こう10年間に発電能力を2倍に拡大するために必要な2000億米ドルの投資誘致を目指している。
しかし電力法の一部条文に見直しを加えることを求めていた左派政党はNEPに対空砲火を浴びせた。電力法そのものに見直しが加えられているにも関わらず、何故NEPが閣議承認されたかに関して、蔵相は「一部の条文に見直しが加えられているだけで、電力法全体が見直されている訳ではない」と回答した。NEP草案を作成したNK Singh委員会は、これ以前に州政府や電力関連部門の意見を聴取していないと批判されていたが、蔵相は「NEPには州政府、中央電力局(Central Electricity Authority)、中央電力監督委員会(CERC:Central Electricity Regulatory Commission)、公益部門等、電力関係部門の意見が反映されている」と語った。
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