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2005-02-02 ArtNo.34939
◆国民会議派、UP州へのプレジデンツ・ルール躊躇
【ニューデリー】ダーリット小作人を中核とする大衆社会党(BSP:Bahujan Samaj Party)州議会議員の殺害事件を挟んでウッタルプラデシュ州の治安状況に対する懸念が高まっているにも関わらず、国民会議派は同州にプレジデンツ・ルール(President's rule:インド憲法356条により定められた非常事態下の大統領の専政)を敷くことを依然として躊躇している。
インディアン・エクスプレスとビジネス・スタンダードが1月31日報じたところによると、州議会議員殺害事件後、Sonia Gandhi党首は国民会議派トップを招集し、プレジデンツ・ルールを敷く可能性を含めウッタルプラデシュ州の状況について話し合った。それからほぼ1週間が経過したが、Arjun Singh人的資源相は、プレジデンツ・ルールに関するマスコミの質問に対して、「それを必要とする状況が生じたならそうする」、「党内において短い討議が行われたが、結論には至っていない」と述べ、明言を控えた。同相は「多くの不幸な事件が発生し、公言をはばかるような問題も存在する」とする一方、「状況は徐々に変化しており、我が党は注意深く見守っている」と語った。
中央政府がウッタルプラデシュ州にプレジデンツ・ルールを敷く条件は、Mulayam Singh Yadav首席大臣に率いられる社会党(SP:Samajwadi Party)政権が州議会における過半数支配を喪失するか、同州の治安状況が極度に悪化した場合と見られるが、後者を立証するのはほとんど不可能と見られる。何故なら少なからぬ暴力事件が発生しているものの、州政府の統治能力に脅威を及ぼすには至っていない。
Rahul Gandhi氏の選挙区で殺人事件が発生したことに対する党の立場を問われたSingh氏は、「それは不幸な事件だ。与えられた状況に応じて党は方針を決める」と答えた。
BSPは、「Yadav州政権は総辞職し、プレジデンツ・ルールを敷くべきだ」と主張しているが、インド人民党(BJP)のベテラン、Atal Bihari Vajpayee前首相は「プレジデンツ・ルールと言う選択肢の採用は、熟考を要する」とコメントした。
国民会議派がBSPと手を結ぶ可能性に関してSingh氏は「その可能性は否定しないが、自分の見る限り、今回の問題を巡ってそのような動きは生じていない。しかし(BSPは)我が党と如何なる関係でも構築でき、そうしたことは可能性の範囲内にある」と述べた。しかし国民会議派がYadav政権を支持する可能性については「彼は我々の支持を必要としていない。彼自身繰り返しそう述べている」と語った。(SEAnews2004-11-10号参照)
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