【ニューデリー】インド国内産業があらゆる制限が撤廃された環境下における国際競争に対する準備を整える中で、政府がこのほど発表した税払い戻し(duty drawback)スキームが輸出業者に大きな失望感を与えている。
エコノミック・タイムズが1月20日報じたところによると、輸出業者らは「重量に応じて払い戻しを認める新スキームの下では、高品質な製品の払い戻し額は50%減少する」と不満を述べている。
既製服輸出振興委員会(AEPC:Apparel Export Promotion Council)は、P Chidambaram蔵相に宛てた書簡の中で、「新方式は業界の競争力を減退させる」とし、払い戻し率を当初の水準に戻すよう求めている。AEPCのA Sakthivel会長によると、繊維の肌理、仕上がり、装飾等の相違を区別せね新方式は、高付加価値製品の輸出を奨励しない。また新払い戻しレートは酵素洗浄のような特殊処理に伴う負担も配慮していないと言う。
インド輸出組織連盟(FIEO:Federation of Indian Export Organisations)のG K Gupta副会頭も、「重量に応じて払い戻しを認めることは、衣料品や完成品(made-up)、カーペットの輸出業者に大きな打撃を与え、また個々の払い戻し率は高付加価値製品の輸出に影響を与える。1月1日から全く新たな環境下での競争が開始されたデリケートな時期に、輸出奨励措置に下手な細工を加えることは勧められない」と語った。
皮革製品輸出委員会(CLE:Council for Leather Exports)はそのステートメントの中で、「新方式は不透明であり、この時期に払い戻し率を引き下げる理由も存在しない。皮革製品について言えば、履き物、工業用手袋、サンダルの払い戻し率は20%引き下げられた。主要品目に対する払い戻し率の大幅な引き下げは輸出に深刻な打撃を与える。この種の品目には免税措置も適応されておらず、払い戻し率の引き下げに合理性は存在しない」と述べている。