【ニューデリー】タミールナド州Chennai拠点のTVS Motor Company Ltd(TVSMC)は、北部に第3工場を設ける計画で、目下ウタランチャル州政府と関係交渉を進めている。
ビジネス・スタンダードが1月20日報じたところによると、TVSMCのVenu Srinivasan会長は以上の消息を確認するとともに、「話し合いはまだ初歩的段階にあり、設備能力や投資額を云々するのは時期尚早」と語った。TVSMCは現在、カルナタカ州Mysoreと同州Hosurに2工場を設けており、南部を地盤にするブランドと見なされているが、北部市場を開拓し、全インドを代表するブランドに脱皮する計画だ。ウタランチャル州工業開発公社(Sidcul:State Industrial Development Corporation of Uttaranchal)筋によると、TVSMCは同州Pantnagarに照準を合わせ、工場用地の獲得を図っているようだ。同地は州政府が産業クラスターの開発を目指す3地区の1つで、他の2地区は、HardwarとSitarganj。
業界観測筋によると、TVSMCはモーペッドとスクータレット・セグメントで他社をリードしているが、モーターサイクル市場ではHero HondaとBajaj Autoに大きく後れをとっている。これは主に同社が南部のブランドと見なされているためだが、北部に生産拠点を設けることは、この種のイメージの転換に役立つものと見られる。TVSMCは、イメージ・チェーンジの他、税制優遇措置にも関心を抱いているものと見られる。中央政府が北部丘陵地帯諸州の経済開発を促すために設けた特別スキームの下、ウタランチャル州に製造拠点を設ける企業は10年間にわたり販売税(sales tax)を免除される。またSidculオフィシャルによると、同社は工業ユーザーには1ユニット当たり2.05ルピーで電力を供給している。例えばハリヤナ州における1ユニット当たりの電力料は4.25ルピーにのぼる。Haridwarの用地はほとんど売約済みで、Hero Hondaも同地に550クロー(US$1.26億)を投じて第3工場を設けることを計画していると言う。
一方、エコノミック・タイムズが1月19日伝えたところによると、TVSMCは最近発売した、“TVS Star”を武器にタミールナド州のモーターサイクル・エコノミー・セグメントにおける30-35%の市場シェア獲得を目指している。TVSMCのR Venkatakrishnan地域主任によると、同社は4ストローク・バイク、Starをタミールナド州の他、マドヤプラデシュ州とウッタルプラデシュ州で発売、これまでに約5万台を販売した。StarはHondaのCD-DawnとBajaj Boxerを主要ライバルとし、主に農村市場をターゲットに販売されていると言う。