2004-12-24 ArtNo.34771
◆GAIL、Assamクラッカー事業に突破口開く新技術協議
【コルカタ】国営ガス会社Gas Authority of India Ltd(Gail)は、見積もりコスト6000クロー(US$13.57億)のAssam Gas Cracker Project (AGCP)が直面する諸問題を一挙に解決、年間500クロー(US$1.13億)の節約を可能にする新技術の導入問題を協議している。
ビジネス・スタンダードが12月22日報じたところによると、GAILのProshanto Banerjee会長兼MDは「メタンからプロピレンを製造するMTP(methane to propylene)技術はインド石油化学産業に革命的な影響を及ぼす潜在性を備えており、取り分けAGCPに適している」と同紙に語った。
GAILは通常発電燃料として用いられ、石油化学原料としては使用されないリーン・ガス(lean gas:エタン/プロパン成分に富むrich gasに対してそれらの成分を含まないガス)を用いてプロピレンを製造する計画だ。
GAILはこれ以前には、Oil and Natural Gas Corporation (ONGC)及びOil India Ltd (OIL)から供給されるガスを用いた年産28万トンの石油化学コンプレックスをアッサム州に建設することを計画していた。
OILから供給される天然ガスからリッチ・コンテンツを抽出すると、メタン含有率が極めて高いリーン・ガスが残る。通常この種のガスは発電燃料として使用されるが、GAILはMTP技術を用いることにより、新たに年産22万トンのポリマー製造能力を手に入れることができ、合計年産能力は50万トンに拡大する。観測筋によれば、ポリマーの年産能力が50万トンに拡大するならAGCPは規模の経済性を実現でき、また高価なナフサでなく、天然ガスを二重に用いることで、財務効率を一層高めることができる。中国企業やイランのNational Petrochemical Company (NPC)は既にMTP技術を採用している。GAILは目下欧州のコンサルタントと、同新技術の導入問題を協議していると言う。
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