2004-12-22 ArtNo.34758
◆国営石油、Bidadi発電事業に対するガス供給に関心
【バンガロール】国営石油各社はカルナタカ州Bidadiにおける1400MW(メガワット)の発電プロジェクトに対するガス供給に強い関心を抱いているが、これらの国営石油会社が希望する国際サプライヤーとの固定価格契約は、今のところ実現していない。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが12月18日報じたところによると、固定価格による天然ガスの輸入を計画しているのは、Gas Authority of India Ltd(GAIL)/Oil & Natural Gas Corporation(ONGC)/Indian Oil Corporation(IOC)。Bidadi発電事業ガス供給契約の価格入札は、これら石油会社の求めにより、今月末まで繰り延べられた。
消息筋によると、現在の国際価格からすれば、電力料金の燃料コスト・コンポーネントはキロワット時当たり1ルピー前後に上昇している。しかし国内で受け入れることが可能な電力料は固定コストと変動コストを含め1ユニット当たり約2ルピーである。
このため潜在的ガス供給業者は、ガス発電プロジェクトの電力料をこの範囲に収めるため、代替価格メカニズムを物色している。しかし固定価格契約を受け入れる国際サプライヤーは今日ほとんど存在しない。それは早くも70年代に欧州、米国、日本等において放棄された方式であり、国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)も固定価格契約を勧めていない。
IEAのAmbassador William S. Ramsay副常務理事(DED)によると、今日、ガスや液化天然ガス(LNG)の輸入契約は原油もしくは石油製品価格にリンクしている。世界の主要輸入国は原油にリンクしたこの種の価格を引き上げており、小規模輸入国のインドが固定価格の長期契約を結ぶ機会は極めて小さい。取り分け各指数価格が高水準のこの時期にはなおさらである。
僅かにPetronet LNGがカタールのRas Gasから年間最低500万トンのガスを1MMBtu(million British thermal units)当たり4.5米ドルで輸入を開始したが、同価格も国際価格に準じて設定されたものである。現在の国際価格は1MMBtu当たり7米ドルだが、インドにおける供給の大きな部分は管制価格の国内供給源に依存しており、同価格は1MMBtu当たり約2.8米ドルとなっている。
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