SEAnews 2004-12-22 ArtNo.34751

【ニューデリー】インド最大のステンレス・スチール・メーカー、Jindal Stainless Ltd(JSL)はオリッサ州における投資計画に充当するため、外貨建て転換社債(FCCB:foreign currency convertible bonds)の発行を通じ5000万米ドルを調達した。
エコノミック・タイムズとザ・ヒンドゥーが12月19／21日、ＪＳＬのステートメントを引用し伝えたところによると、起債後1時間で20余りの国際投資家から1億800万米ドルの応募が寄せられ、2倍の応募超過を記録した。クーポン・レート0.5％、5年もの外貨建て社債は、1株119.872ルピーで株式に転換できる。これは先週金曜(12/17)の終値93.65ルピーに比べ28％のプレミアム付き。償還期限は2009年12月23日、利回りは5.75％。また1000万米ドルのグリーンシューオプション(green shoe option)が設けられており、事務主幹事(sole book runner)を務めるMorgan Stanleyは同オプションを早速行使した。
ＪＳＬのArvind Parakh財務担当取締役は「ＦＣＣＢに対する良好な反応は、国際投資家の同社に対する信頼の大きさを証明しており、ＪＳＬはオリッサ州における後方統合化プロジェクトを完成させる」とコメントした。
ＪＳＬはオリッサ州Duburiに総合的な合金鉄及びステンレス・スチール製造施設を建設する。プロジェクトは段階的に進められ、第1段階では2006会計年度末の完成を目処に、年産15万ＭＴのクロム鉄製造施設、同4万ＭＴのマンガン鉄製造施設、同6万ＭＴの珪素マンガン鋼製造施設、同30万ＭＴのコークス炉、38ＭＷ(ﾒｶﾞﾜｯﾄ)の廃熱発電施設等が設けられる。この他合金鉄事業に付属した250ＭＷの発電施設の建設も予定されている。
ＪＳＬは最近、99.9％出資するPT Jindal Stainless Indonesiaを通じ、PT. Maspion Stainless Steel IndonesiaからIndonesian Stainless Steel Plantを買収した。同買収とIndonesian Stainless Steel Plantの拡張コストは合計3000万米ドル前後と見積もられる。
ＪＳＬの2004年9月期上半期の純売上は前年同期比30.4％増の138億5270万ルピー(US$3.017億)、粗利益は同34.5％増の30億1350万ルピー(US$6550万)を記録した｡