【ムンバイ】鉄鉱石、石炭、溶剤の鉄道運賃が7.7%引き上げられたことから、鉄鋼メーカーもその製品を値上げする可能性が予想されている。
エコノミック・タイムズが11月26日報じたところによると、鉄道運賃は11月27日からトン当たりほぼ34ルピー引き上げられる。鉄道は10月にも、鉄鉱石と石炭の分類変更を通じ、これら2品目の運賃を7.5%引き上げており、今回の引き上げを合わせると値上げ幅は15%以上に達する。
しかし業界関係者は、如何なる鉄鋼品目がどれほど値上げされるかに関しては推測することを控えた。鉄道運賃値上げの最大の影響を被るのはSteel Authority of India (SAIL)と見られる。同社によると年間運賃コストは少なくとも150クロー(US$3301万)増大する。
これに対してTata Iron and Steel Company Ltd(Tisco)の運賃コストは年間50-60クロー(US$1100万-1320万)上昇するものと見積もられる。
Essar SteelのPrashant Ruia重役(MD)は「運賃値上げはいわれのないもの」とする一方、同社の生産コストに大きな影響を及ぼすとやはり懸念を表明した。
Jindal Vijayanagar SteelのBN Singh重役(MD補兼CEO)も「運賃値上げは不可避的に生産コストの上昇を招く」と指摘するとともに、「国内鉄鋼価格は国際価格を下回っており、値上げの余地は大きい」と付言した。
年産100万トンの鉄鋼メーカーは、少なくとも鉄鉱石160万トン、石炭100万トン、溶剤(dolomite等)50万トン、完成品100万トンを輸送する必要がある。
しかしIspat Industriesは大部分の鉄鉱石と石炭を水上輸送しているため、影響は小さいものと見られると言う。