【コルカタ】三菱化学を初めとする日本企業グループが95%出資するMCC PTA (India) Corporation Private Limited (MPIC)は、西ベンガル州Haldiaに設けた高純度テレフタル酸(PTA)プラントの拡張計画の一環として第2プラントを設ける可能性を検討している。
ビジネス・スタンダードが11月24日伝えたところによると、インド産業連盟(CII: Confederation of India Industry)とコルカタ駐在の日本総領事が共催した『日本とインドのパートナーシップ形成に向け(Towards the establishment of Japan -India partnership)』と題するセミナーの席上、MPICのYoshihiro Umeha重役(MD)は以上の計画を明らかにした。
それによると、PTAプラントの国際的な平均年間キャパシティーは60万トン。MPICの2003年の年間生産量は47万トンを記録した。
三菱化学はこの種のプラントに関わる技術ノーハウを保持しているが、拡張計画実行の可否は、インフラ開発の面で西ベンガル州の支援が得られるか否かに懸かっている。
原料のパラキシレンや酢酸は、シンガポールやタイ等の東南アジア諸国から輸入するが、安定した原料供給を確保するために道路インフラを整備する必要がある。この種のインフラが整備されないなら、拡張計画の実行は困難になる。
投資額ほぼ4億米ドルのMPICは、昨年、累積損失を一掃、今や利益を計上している。三菱化学は、MPICに66%出資しており、少なくとも当面は出資率を引き下げる考えはない。この他の出資者と出資率は、三菱商事9%、日商岩井8%、トーメン5%、丸紅5%、住金物産2%、西ベンガル開発公社(WBIDC:West Bengal Industrial Development Corp)5%。