2004-11-10 ArtNo.34500
◆金融機関、消費者金融の照準を家電から二輪車にシフト
【ムンバイ】フェスティバル・シーズンの到来にも関わらず耐久消費財のボリューム販売が下降、金利の上昇も予想される中でファイナンシャーはメーカーに金融パッケージ、取り分けゼロ金利ローンの補助を拡大するよう求めている。
エコノミック・タイムズが11月6日報じたところによると、競争が益々過熱する折から耐久消費財メーカーは補助拡大に応じる気配がない。こうしたことからファイナンシャーは10月に過去最大の月間販売伸び率をマークした二輪車にその照準をシフトしている。
金融機関筋によると、今年の耐久消費財販売の伸びは、20%をマークした昨年に比べると25%下回る。少なからぬ消費者が消費者ローンを取り入れながら実際には如何なる耐久消費財も購入せず、パーソナル・ローンとして利用している。
某外資系銀行筋は「一部の銀行は耐久消費財ローンの利用が減少するなかで、積極的にパーソナル・ローン市場の開拓を図っている」と指摘する。
Bajaj Auto FinanceのCS Ravindran社長によると、インドで最もポピュラーなナショナル・ゲーム、クリケット・トーナメント期間すらカラー・テレビジョン販売の伸びは生じなかった。このため消費者金融業界はフェスティバル・シーズンに期待をかけたが、競争が過熱し既に値引きや値下げをオファーした耐久消費財メーカーは金融オプションまで提供する熱意を失っていると言う。
しかし二輪車市場には耐久消費財市場とは対照的な状況が生じている。Bajaj Auto Ltd(BAL)のRL Ravichandranビジネス主任は、「競争の過熱と金利の下降から過去3年間に二輪車ローンのコストは7.6%近く下降、この結果、ローン・パッケージを利用した二輪車の購入が激増した」と語る。
二輪車金融市場は7600クロー(US$16.73億)と見積もられ、ローンの普及率(二輪車購入総額に対するローン購入者の比率)は20-39%の成長を見ている。取り分け都市部では金融パッケージを利用した購入者の比率が全体の40%から今年は60%に拡大するものと予想されている。農村経済の改善に伴い、農村部でもボリュームの急増が予想されている。二輪車購買ローンの金利は主にメーカーの補助により、これ以前の17-18%から14-15%に下降している。
また二輪車の買い換え需要は数年前の10%から30%に拡大、今年は50%に達する見通しだ。2002-03年には初回購入者の伸びが23.9%、買い換え購入者の伸びが10.7%だったが、2003-04年には初回購入者の伸びが9%、買い換え購入者の伸びが21.2%と、関係が逆転した。
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