2004-11-10 ArtNo.34492
◆政府、PLLにDabhol LNGターミナルの建設要請
【ムンバイ】インド政府は、破綻したDabhol Power Company(DPC)が手掛け、未完成のまま放置されている年間処理能力500万トンの液化天然ガス(LNG)ターミナルの建設をPetronet LNG Ltd (PLL)に引き継ぐよう求めた。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが11月8日伝えたところによると、LNGターミナルが完成するならDPCプロジェクトのバイヤーを見出すのも容易と見られる。ターミナルには特殊埠頭と貯蔵用タンクが含まれ、これらの施設は2001年5月以来遊休している。
政府はまた国営電力会社National Thermal Power Corporation (NTPC)に2184MW(メガワット)の発電プロジェクトの引き継ぎを求めている。しかしNTPCはまだ回答していない。
PLLは、傘下のDahejターミナルに10%出資するGaz de Franceとともに、数週間前にDabholを実地視察し、政府に報告を行った。それによると、Dabholターミナルを完成させるには、1億米ドルを追加投資する必要がある。また貯蔵用タンクは当初計画の5基から3基に縮小すべきだと言う。既に2基は完成しており、3基目も部分的に建設されている。LNGターミナルのキャパシティーは500万トンだが、発電所の需要は210万トンに過ぎず、余分のガスはタンクに貯蔵され、他社に販売されるはずだった。
政府はLNGターミナルが完成した段階で発電プロジェクトを売却することを計画している。
業界筋によると、PLLはLNGターミナルを完成したなら、自らも入札に参加することを計画している。しかしDPCはOman LNG LLCとLNG購入契約を結ぶことになるため、LNGターミナルの売却手続きは複雑化しそうだ。Oman LNGは2002年に国際仲裁裁判所にDPCを告訴しており、同訴訟はまだ決着していない。
消息筋によると、Industrial Development Bank of India(IDBI)に率いられる地元債権金融機関は、発電事業の保守をPunj Lloydに委ねたが、LNGターミナルはその対象に含まれておらず、多額な補修を要する自然腐蝕に対する電気防食処理も施されていないと言う。
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