SEAnews 2004-11-05 ArtNo.34467

【ムンバイ】TataグループのVidesh Sanchar Nigam Limited (VSNL)は、全長6万キロの海底ケーブル網を経営する米国拠点のTyco Global Network (TGN)を1億3000万米ドルで買収した。
エコノミック・タイムズ、インディアン・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥー、ビジネス・スタンダードが11月1／2日報じたところによると、買収はＶＳＮＬが新設した特殊会社を通じて行われ、買収契約はインドと米国当局の承認を得た後発効する。
ＶＳＮＬ取締役を兼ねるTata IndustriesのKishor Chaukar重役(MD)が記者会見の席上語ったところによると、海底ケーブル網は3年前に25億米ドル余を投じて敷設されたもので、今回の買収価格は捨て値と言える。ケーブル網の既存キャパシティーは約70ＧＢ、潜在キャパシティーはその100倍にのぼる。これによりＶＳＮＬはグローバル広帯域プロバイダーに変身でき、ＶＳＮＬの情報技術(IT)ビジネスと広帯域網を結合するなら他社の追随を許さぬ魅力的パッケージをオファーできる。
捨て値とは言え、インド企業が関わる海底ケーブル事業の買収としては、史上2番目の規模を有し、これ以前にはRelianceグループが1年ほど前にやはり米国のFlag Telecomを2億700万米ドルで買収した例が有る｡
ちなみにＶＳＮＬは民営化されたインドの国際電話会社で、インターネット・ベースのサービスも手掛けている。