【ムンバイ】Steel Authority of India Ltd(SAIL)/Rashtriya Ispat Nigam Ltd(RINL)/Tata Iron and Steel Company Ltd(Tisco)等の大手メーカーは、条鋼価格を据え置く姿勢だが、10月半ばから建設活動が活発化し需要が拡大するのに伴いトレーダーらはトン当たり少なくとも1500ルピーほど値上げするものと予想されている。
エコノミック・タイムズが10月14日、トレーダー筋の言として伝えたところによると、需要は既に供給を上回っているが、鉄鋼メーカーの設備稼働率は100%に達しており、新たなキャパシティーが追加されるには時間を要する。
現在直径8mmのTMTバーの工場出荷価格は2万1700ルピー・プラス税だが、小売価格はトン当たり2万8500ルピーに達しており、トレーダーは既に大きなマージンを享受している。今後需要の一層の拡大に伴い小売価格は3万ルピーまで上昇するものと予想される。
業界筋によると、スクラップの供給逼迫から小規模メーカーは既に値上げを行っている。条鋼製品の60%以上は未組織部門により生産されているため、大手メーカーは末端価格まで統制できない状況にある。最近スクラップに混入していた弾薬の爆発事故で、スクラップの供給が逼迫、メーカーらはスクラップに代え海綿鉄の使用を強いられている。
しかし、海綿鉄メーカー筋は、スクラップの一時的供給逼迫に乗じ海綿鉄を値上げする可能性を否定した。同筋によれば中期的に海綿鉄の製造能力は拡張されるため、長期的にトン当たり1万800-1万1200ルピーの価格水準が維持される見通しと言う。