【ニューデリー】外国貿易総局(DGFT:Directorate General of Foreign Trade)は9日、屑鉄/金属廃棄物の新輸入規則を導入した。これはウッタルプラデシュ州GhaziabadのBhushan Steelの工場で先月末、輸入スクラップに混入していた弾薬が爆発、10人が死亡、9人が重軽傷を負ったのに伴うもの。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインとデカン・ヘラルドが10月10日報じたところによると、粉砕もしくは圧縮された(shredded and compacted form)屑鉄/金属廃棄物は国内の全ての港で輸入でき、ライセンスも必要としない。しかし粉砕もしくは圧縮処理の施されていない屑鉄/金属廃棄物は国内の約12の主要港とニューデリー市内Tughalakabadの内陸コンテナ・デポを通じてのみ輸入され、通関当局はこの種の貨物に100%の検査を施す権限を与えられる。
政府はまた暴動(rebellion)地域から輸入される金属廃棄物に、戦闘(war)地域から輸入される場合と類似の規制を加える。当該地域の輸出業者は政府の認証を受けた機関により発行された事前検査証明を含む所定の書類を通関当局に提出せねばならない。この種の貨物には、如何なるタイプの武器/弾薬/地雷/薬莢/弾倉/放射性・爆発性材料(使用前・使用済みを問わない)も含まれることはできない。
エコノミック・タイムズが12日報じたところによれば、輸入スクラップの急騰で既に深刻な影響を受けている鉄鋼業界は、今回のGDFTの通達により一層の打撃を被る見通しだ。それによると、粉砕/圧縮処理されたスクラップは未処理のものに比べハイコストである。しかし今後は未処理のスクラップも、特定の港湾を通じて輸入し、さらに100%の物理的検査を義務づけられるため、コストが嵩み、供給も逼迫するものと予想されると言う。