2004-09-20 ArtNo.34165
◆Hindalco、外国鉱山会社と銅精鉱ソーシング協議
【ムンバイ】Aditya Birla Groupの非鉄金属大手Hindalco Industries Ltd(HIL)は、銅原料確保戦略の一環として間もなく国際的な鉱山会社と銅精鉱(copper concentrate)の長期ソーシング協定を結ぶ見通しだ。
エコノミック・タイムズが9月17日報じたところによると、同契約が結ばれるならHILは向こう12年間にわたり固定した処理・製錬料金(TC/RC:treatment charges and refining charges)で約年間10万トンの銅精鉱の供給を確保でき、電気銅地金(copper cathode)を安定して製造できる。
既にオーストラリアの銅鉱山を所有するHILは南アフリカとオーストラリアにおいて新たな銅鉱山買収の機会も探っている。
HILのDebu Bhattacharya重役(MD)によると、必要な銅精鉱の40%は自社鉱山から、40%は長期供給契約により、残りの20%はスポット市場から、それぞれ調達することを目指している。現在オーストラリアに所有するMount Gorden/Nifty両鉱山は、同社が必要とする銅精鉱のほぼ22%を満たしている。また年間10万トンの長期供給契約は、HILの銅精鉱需要の13%を満たすことができる。
しかしHILは年間25万トンの銅製錬能力を2005年12月までに2倍に拡大することを目指している。このため銅精鉱の年間必要量は150万トン前後に拡大する。市場観測筋は、HILが拡張後の銅精鉱需要を満たすにはさらに数件の長期供給契約を結ぶ必要があるものと見ている。
TC/RC料金の大幅な値下がりと関税の引き下げで、HIL製錬施設のマージンは過去1年間に急降下した。特に今年3月にはTC/RC料金がゼロにまで下がり、精錬所のマージンはマイナスに陥った。
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