SEAnews 2004-09-17 ArtNo.34156

【ニューデリー】モンスーン到来の遅れにトラック運送業者のストライキが重なったこともあり、今年の冷蔵庫販売は目標を大きく下回る見通しだ｡
インディアン・エクスプレスが9月15日報じたところによると、当初10－12％の二桁成長を予想していた業界は、その後「少なくとも5％は可能」と、予測値を下方修正したが、今年1－7月の間の成長率は2％にとどまったようだ。8－9月期の冷蔵庫販売は伝統的に低調なため、下半期に目立った回復を期待することはできない。
カレンダー・イヤー2003年には冷蔵庫320万台が販売され、今年は400万台の大台にのるものと期待されていたが、これまでのパフォーマンスからすれば、せいぜい360万台にとどまりそうだ。
Samsung IndiaのR Zutshiセールス担当部長は「業界は5％の成長を期待したが、1－7月の成長率は2.1％にとどまった」と指摘した｡
直冷式冷蔵庫の伸びは0.4％にとどまったが、霜取り不要冷蔵庫は16.7％の伸びを見た｡霜取り不要冷蔵庫は唯一の成長領域で、消費者の関心がアパーエンド製品にシフトしていることを窺わせる。しかし冷蔵庫販売全体の80％以上は依然として直冷式で占められている。同カテゴリーの販売台数は、市場調査会社ＯＲＧの1－6月の統計によれば1.3％の落ち込みを見た｡直冷式の中では170リッター・カテゴリーが2％弱のプラス成長を記録したものの、大勢に影響は及ぼさなかった。
Zutshi氏によれば、直冷式冷蔵庫は主に農村部で販売されており、5000－8500ルピーの所得層が主要なターゲットとされている。同所得層の購買力低下が直冷式冷蔵庫販売の伸びを停頓させた主因と見られる。
ElectroluxのRajeev Karwal重役(CEO/MD)によると、185－220リッター・カテゴリーの霜取り不要冷蔵庫販売も不振だった。これは値下がりや手軽な金融便宜に支えられ220－270リッター・セグメントの販売が急増したことによる。ＯＲＧによると、220－270リッター・カテゴリーの売れ行きは1－6月の間に量で45.5％、額で36.3％拡大、価格は9％下降した｡
LGのAnil Arora冷蔵庫担当主任は、「冷蔵庫販売は、予想された二桁成長とは対照的に目下1％の成長を遂げており、通年でも一桁成長にとどまるものと見られる」と語った。
こうしたことから業界は、祝祭日シーズンに最後の期待をかけており、同期間に様々なプロモーションを集中する見通しと言う。