【ムンバイ】インフレ圧力が益々高まっているにも関わらず、インドの製造業界は向こう2年間に20万クロー(US$432.524億)余を投じ事業を拡張する計画だ。
ビジネス・スタンダードが9月6日報じたところによると、ICICI BankのKV Kamath重役(MD/CEO)は同紙に以上の消息を語った。それによると当地の企業トップ300社は向こう数年間に実を結ぶ野心的な投資計画を準備しており、既にパイプが敷かれたこうしたプロジェクトの投資額は20万クローにのぼる。これほどの投資は、インド経済界が未だかつて経験したことのないものである。また大部分の企業は内部準備金で必要投資額の半ばを賄い、プロジェクトの借入/自己資本比率は1:1となっている。
State Bank of IndiaのChandan Bhattacharya重役(MD)も「企業の旺盛な借入需要が存在し、毎日新規ローンを承認している。その大部分が製造業界からのもの」と語った。
Kamath氏によると、過去数年は、新規投資の大部分がサービス部門におけるものだったが、現在は製造部門が牽引役を務めており、また多くが既存施設の拡張計画で占められている。昨今のインフレ高進や金利上昇は、こうした潮流に何ら影響を及ぼさないものと見られる。
Bhattacharya氏によれば、トップ・クラスばかりでなく、中規模企業の借り入れ需要が拡大、多国籍企業も設備能力の拡張に努めている。トップ300社の借入需要はざっと10万クロー(US$216.262億)と見積もられ、内半ばが対外商業借款で占められるものと見られる。
Kamath氏によると、多くの企業は輸出売上を梃子に海外商業借款を取り入れており、国内銀行界が資金不足に陥る恐れはないと言う。