【チェンナイ】世界的な鋳造品需要の増大と価格の高騰を背景に少なからぬ外国企業がインドに鋳造工場を設けることを計画している。
インディアン・エクスプレスが8月20日報じたところによると、インド鋳造業者協会(IIF:Institute of Indian Foundrymen)のS Srinivasan理事はこのほど以上の消息を語った。それによると、こうした外国企業の意図は、生産コストの低いインドを鋳造品の輸出ハブにすることにある。自動車産業のブームを背景に取り分け自動車鋳造部品領域への投資に関心が高く、IIFは初歩的な問い合わせを受けている。インドにおける鋳造作業のコストは他国を30%ほど下回るため、地元鋳造所の買収や鋳造工場の新規建設が計画されている。
こうした中で、IIFは潜在的投資家に正確な情報を提供するため、地元鋳造産業に関する総合的な調査レポートの作成を進めている。これまでのところまだこの種の調査報告は作成されておらず、自動車部品製造業者協会(ACMA:Automotive Component Manufacturers' Association)やインド自動車製造業者協会(SIAM:Society of Indian Automobile Manufacturers)のようなユーザー組織も同調査報告に期待を表明している。
IIFはまた米国、メキシコ、中国、韓国、ドイツの鋳造工場の情報も収集、地元鋳造産業とこれら5ヵ国のそれを比較研究する方針だ。米国に関しては同国拠点のコンサルタント会社に情報収集を依頼、他の4ヵ国については、世界鋳造業者機関(WFO:World Foundrymen Organisation)に支援を求める。ネズミ鋳鉄/ダクタイル鋳鉄産業に照準を合わせた調査を行う。調査は来月開始し、2005年半ばまでの完成を目指す。来年はまたアルミニウム鋳造に関する調査も予定していると言う。