2004-07-02 ArtNo.33668
◆昨年のGDP成長率、15年来最高の8.2%マーク
【ニューデリー】昨年(2003-04)の国内総生産(GDP)成長率は、製造業、農業、サービス部門の好調に牽引され8.2%と、前年の4%の2倍に加速、これ以前に発表された暫定数値8.1%も上回り、1988-89年以来の最高を記録。世界的にも中国に次ぐ高い成長率となった。
エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥー、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダード、インディアン・エクスプレス、デカン・ヘラルドが6月30日/7月1日、中央統計局(CSO:Central Statistical Organisation)の発表を引用し報じたところによると、部門別成長率を見ると、鉱業・採石部門4.4%(8.8%)/建設部門6.2%(7.3%)/金融部門6.8%(8.8%)の3部門を除き、他の部門の成長率は何れも前年(括弧内の数字)を上回った。
農業部門は前年の-5.2%から9.1%にジャンプ、以下、製造部門は前年の6.2%から7.3%に、サービス(貿易・ホテル・通信)部門は同7%から11.2%に、電力・水供給部門は同3.8%から5.5%に、社会部門(social sector)は同5.8%から6%に、それぞれ加速した。
昨年第4四半期(2004/1-3)のGDP成長率は8.2%と、昨年第3四半期の10.4%を下回ったものの、前年同期の3.7%を大きく上回り、昨年第2四半期に生じた経済の復調基調は第4四半期にも維持された。第4四半期の農業部門の成長率は10.5%をマークしたが、前四半期の16.5%には及ばなかった。国内経済の4分の1を占め、6億の人口を有する農村は、国内需要の主要な牽引役を務めている。第4四半期の製造業成長率は7.6%と、前四半期の7.5%の伸びを上回った。サービス部門は第4四半期に7.9%の成長を記録した。
2003-04年の国民1人当たりの所得は実質(1993-94年価格)1万1672ルピー/名目(現在価格)2万862ルピーと、前年の各1万964ルピー/1万8912ルピーに比べ実質6.5%/名目10.3%アップ、前年の実質1.8%の伸びを大幅に上回った。全国民主連盟(NDA)政権下6年間のGDPの複合年間成長率(CAGR:compounded annual growth rate)は1998-99年をベースにした場合、約5.8%となった。
アナリストらは今年も良好なモンスーンと世界経済の復調に支えられ、7%台の成長が記録されるものと予想している。
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