SEAnews 2004-06-30 ArtNo.33659

【ムンバイ】世界最大の鉄鋼会社Arcelor SA(ﾙｸｾﾝﾌﾞﾙｸﾞ)はインドにおける企業買収の機会を探っている。
エコノミック・タイムズが6月29日伝えたところによると、アルセロールのGuy Dolle重役(CEO)は同紙に以上の消息を語った｡それによるとブラジル第2の粗鋼生産会社Companhia Siderurgica de Tubarao (CST)の買収が完了したなら、インドとロシアにおける企業買収に乗り出す。マジック・ワードはブラジル、ロシア、旧ソ連邦諸国、インド、中国で、アジア第3の経済体、インドは成長の潜在性に富み、鉄鋼メーカーにとっては魅力的なディスティネーションになっている。
2004年3月期年度の鉄鋼需要の伸びは5－6％と、1年前の2％から大幅に加速している。アナリストらによれば、2004－05年の経済成長率は6.5－7.0％と予想され、鉄鋼の需要も拡大するものと見られる｡
とは言えインドには買収対象に成りそうな鉄鋼プラントはそれほど多くない。大部分のプラントはプロモーターが安定した支配権益を保持しており、例えばJindal Vijayanagar Steel Ltdのプロモーター持分は60％以上、Essar Steelは同56％、Ispat Industriesは同54％と、敵対的買収を行う余地は少ない。