2004-06-30 ArtNo.33653
◆インド/パキスタン、二国間問題の平和的解決を再確認
【ニューデリー】インドとパキスタンは28日、両国間の全ての問題の平和的解決を重ねて誓うとともに、二国間関係を一層強化する一連の措置を発表した。
デカン・ヘラルドとインディアン・エクスプレスが6月29日報じたところによると、2日間にわたったShashank/Riaz Kohkhar両国外務次官に率いられる次官級複合対話(composite dialogue)の閉幕に際して、両国は、国連憲章に則り、シムラ協定(1972年にヒマチャルプラデシュ州Simlaで取り交わされた第三次印パ戦争の講話取り決め)の履行を再確認するとともに、平和実現を目指す一連の信頼醸成措置(CBM:confidence building measures)を盛り込んだ共同声明を発表した。
これらの措置には、高等弁務官事務所のスタッフ増員(各110人に)、カラチ/ムンバイ領事館の再開、両国抑留漁民の即時釈放、非戦闘員抑留者(civilian prisoners)の早期釈放、ミサイル実験予告協定の締結が含まれる。
双方はジャム&カシミール問題に関して詳細な意見交換を行い、平和的交渉による最終的解決を目指して持続的で真剣な話し合いを続けることで合意した。
両外務次官は今年8月の第3週に再度会談し、合意事項の進捗状況を点検、外相級会議を準備する。
双方は、平和で安全な環境を醸成する必要を再確認するとともに、両国が保持する核技術が安定の鍵になると認識、戦略的安定に向け協力することで合意した。また全ての核兵器保有国に対して共通の関心事に関する作業部会レベルの定期会議の開催を呼びかけた。
双方は、他の6領域、即ち1)“Siachen”、2)“Wullar Barrage/ Tulbul Navigationプロジェクト”、3)“Sir Creek”、4)“テロリズム/麻薬密貿易”、5)“経済・商業協力”、6)“様々な領域における友好交流”に関しても、7月の第3週と8月前半に複合的対話を催すことで合意した。
インド対外問題省スポークスマンのNavtej Sarna氏は「今回の会議は極めて積極的で、建設的」、「良好で、希望に満ちたスタート」とコメントした。
Riaz Kohkhar次官は帰国に先立って、Manmohan Singh首相/K Natwar Singh外相/JN Dixit国家安全顧問を訪問、シン首相と会談した際にはAPJ Abdul Kalam大統領/シン首相/Sonia Gandhi国民会議派党首に対するPervez Musharraf大統領の招請状を手渡した。ザ・ヒンドゥーが6月28日伝えたところによると、シン首相はその際、ムシャラフ大統領宛メッセージをKhokhar次官に託したと言う。
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