2004-06-25 ArtNo.33634
◆エレクトロラックス、R&D投資/アウトソーシングに注力
【ニューデリー】スウェーデンの電子電気メーカーAB Electrolux(ABE)は2007年までにラジャスタン州Shahjahanpurに設けた研究開発(R&D)センターに40クロー(US$883万)を投資するとともに、向こう3年間に3億米ドルのコンポーネントをインドで調達する計画だ。
エコノミック・タイムズ、インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、デカン・ヘラルド、ザ・ヒンドゥーが6月22/23日報じたところによると、ShahjahanpurのR&Dセンターとハリヤナ州Gurgaonの“Electrolux Home”の開所式を主宰するため当地を訪れたABEのHans Straberg社長兼CEOは22日記者会見し以上の消息を語った。
それによると、インド子会社Electrolux Kelvinator Ltd(EKL)は今後、ABEの世界ビジネスにより密着した経営を戦略を採用、R&D業務を強化するとともに、南アジア地域協力連合(SAARC)地域(スリランカを除く)の輸出ハブとして機能する。この他、地元パートナー、Patni Computersから情報技術(IT)サービスの提供を受け、インドにおけるコール・センター・サービスも拡張する。
マハラシュトラ州ButiboriからShahjahanpurに移転したR&Dセンターの技術スタッフは20人から40人に増員された。同社は向こう3年間に同センターに40クローを追加投資する。ABEはShahjahanpur以外に全世界に6つのR&Dセンターを擁し、年間売上げの1.6%を製品のデザイン、開発に投じている。
Patni Computersは、当面ABEのためにアプリケーション・サポート及びアプリケーション開発面のITサービスを提供するが、将来は、検査やベンチマーキングに関わる先端技術のコンサルティングにまでサービスを拡大する可能性が有る。
ABEは昨年インドに国際調達オフィスを設置、既にインドにおけるコンポーネントのソーシングを開始している。目下、複数の地元企業と3000万米ドル相当のアウトソーシング契約の最終段階の交渉を進めている。ABEは世界的に年間90億米ドル相当のコンポーネントをアウトソーシングしている。現在は園芸/林業用機器のコンポーネントのみを対象にしているが、来年は家電製品のコンポーネントを調達することも検討している。
また今年末までにデリーに20シートのパイロット・センターを設け、北米のコール・センター・サービスを補完する。同計画の事業化調査が目下進められており、今年末までにインドで70万通話が処理されることになる。
ABEは2002年以来インド子会社Electrolux Kelvinator Ltd(EKL)に1億米ドルを投資して来た。EKLは2005年末までに採算ラインを回復するものと期待される。最近ロボティクス電気掃除機を発売したEKLは、今年末には据え付け型家電製品を発売する予定だ。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが6月24日伝えたところによると、EKLはインド証券市場における上場資格の返上を計画している。EKLはボンベイ証券取引所(BSE)に、22日の取締役会会議で、授権資本を650クローから1000クローに拡張するとともに、上場資格を返上することが承認されたと報告した。公式な発表は行われていないが、市場には同社が近く公開買い付けを行うとの噂が飛び交っている。
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