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2004-06-07 ArtNo.33508
◆国内鉄鋼価格上昇の可能性少ない:鉄鋼連盟会長
【ニューデリー】インド鉄鋼連盟(ISA:Indian Steel Alliance)は6月1日、国際価格が軟化していることから国内価格が今後一層上昇する可能性は少ないとし、価格統制を避け、市場メカニズムに委ねるよう求める一方、国内鉄鋼産業に対する合理的レベルの保護を維持するよう政府に要請した。
エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥー、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、デカン・ヘラルド、ビジネス・スタンダード、インディアン・エクスプレスが6月1/2日報じたところによると、熱間圧延鋼板メーカー5社から成るISAのJ. J. Irani会長はこのほど記者会見し、以上の見通しと政府に対する要望を語った。それによると西側諸国及び中国における価格が現状レベルで安定するなら国内価格も安定する。しかし国際価格の軟化が持続するなら国内価格も下降する恐れがある。いずれにしても国内価格が上昇する兆候は見られない。このため政府は市場に介入し、価格を統制すべきではない。
しかし政府は国内鉄鋼産業が国際競争力を維持し、生存できるよう早急に措置を講じる必要がある。年間3500万トンの設備能力を有する国内鉄鋼産業は不振から立ち直ったばかりであり、長期的に健全な成長基調を維持できるよう必要な措置をとらねばならない。国内鉄鋼産業は向こう数年多額の投資を行い設備能力を拡張する必要がある。政府がある種の長期的支援策を講じない限り、国内鉄鋼産業は国際競争を勝ち抜くことはできない。
またISAのMoosa Raza会頭によると、鉄鋼製品に対する輸入税が当初の25%から20%、そして15%に引き下げられる中で、国内産業を犠牲にして低価格な輸入品が流入した。加えて政府は熱間圧延(HR)鋼輸出に対するDEPB(duty entitlement passbook)便宜の適応を停止した。この結果、国内産業に対する保護は実質的に失われた。加えて、原料供給の逼迫が国内産業に大きな脅威を及ぼしつつある。原料の輸入規制を緩和するだけでなく、国内における原料生産を促進する必要がある。電力や運輸コストに対する補助に加え、道路/港湾/鉄道リンク等のインフラ面の支援も強化せねばならないと言う。
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