SEAnews 2004-06-04 ArtNo.33489

【コルカタ】中国の家電・耐久消費財大手Haier(海爾)グループが完全出資するHaier Appliances India Ltd(HAIL)は近くインドに研究開発(R&D)センターを設ける。
ＨＡＩＬのTK Banerjee社長兼ＣＥＯが5月31日、インディアン・エクスプレス紙上で語ったところによると、まだ正確な立地点は決まっていないが、激しい競争が展開されるインド家電市場においては、地元市場に照準を合わせた製品を開発し、他社との相違を際だたせる必要があり、Ｒ＆Ｄセンター設置を優先課題と見なしている。ちなみに青島拠点の年商92億米ドルのHaierは世界各地に18のＲ＆Ｄセンターを設けている。
ＨＡＩＬはまたインド消費者の信頼を得る狙いから製造施設の建設に先だって顧客サービス・センター網を構築する方針と言う｡
一方、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが5月31日伝えたところによると、北部市場における地歩を固めた後、東部市場におけるプレゼンスを構築中の同社は6月には西部及び南部市場における作業も開始する計画だ｡Banerjee氏によると、ＨＡＩＬは冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビジョン(TV)、電子レンジ、皿洗い機から、ドライヤー、ＤＶＤに至るまで、インド市場向けの様々な製品リストを準備している。今会計年度はＣＤＭＡ／ＧＳＭ双方の携帯電話モデルも紹介する。大部分の製品は輸入するが、エアコンはVoltasとFedders Lloydの合弁会社Universal Comfort Products Pvt Ltd (UCPPL)からアウトソースする方針で、ＴＶセットの組み立てを委託する地元企業も物色している。グジャラート州を含め、北部市場における反応は良好で、初年度に300クロー(US$6623万)の売上げを目指している。
エコノミック・タイムズが5月31日、ＨＡＩＬのPranay Dhabai取締役の言として報じたところによると、Whirlpool及びVoltasと冷蔵庫及びエアコンの地元製造に関する戦略提携を結んだ同社は、ボリュームが確保された段階で、インドに独自の製造施設を設けることを検討すると言う。
エコノミック・タイムズが6月2日日伝えたところでは、HAILは2日、マハラシュトラ州Mumbaiにおける営業を開始、今後同地域における200ディーラーを新たに指名する計画だ。ムンバイにおける営業は、5月29日の西ベンガル州Kolkataに続くもので、6月11日にはタミールナド州Chennaiでも営業を開始すると言う。