2004-05-17 ArtNo.33393
◆多国籍企業開発センターの生産性に見劣り:サーベイ
【バンガロール】多国籍企業が独自に設けた小規模なオフショア開発センター(ODC)は、オンサイト・チームやサード・パーティーの開発センターに比べ生産性がかなり劣ることが明らかになった。
デカン・ヘラルドが5月13日報じたところによると、BTS(business tranformation outsourcing services)を専門に手掛けるSymphony Services Corporation(SSC)のGordon Brooks社長兼CEOは12日記者会見し、“キャプティブ・コスト&プロダクティビティー”と題するの調査レポートを発表した。それによると、多国籍企業キャプティブODCの生産性が少なくとも当初2、3年、見劣りする原因としては、スタートアップの非効率や学習曲線の問題が考えられる。この方面の損失により、親会社がオフショア・センターに期待する如何なる利益も消失してしまう。
キャプティブODCの生産性はオンサイト・チームの70-80%にとどまり、サード・パーティーODCに比べてもかなり低い。またスタッフ総数1000人未満のキャプティブODCは採算が見込めない。キャプティブODCスタッフの給与はサード・パーティー・ベンダーのそれを40%上回り、ODCのコスト面のメリットを全て相殺してしまう。またオフショア開発は本業ではないため規模の経済性を実現することも難しい。
今回は多国籍企業約15社のキャプティブODCを調査の対象にしたが、これらのキャプティブ・ユニットだけで約200人の専門家が、サード・パーティー・サービス・プロバイダーに鞍替えしており、こうした面の損失も甚大と言える
一方、2006年までには95%近い企業がオフショア化に着手、約70%の業務をアウトソースするようになるものと見られる。
Symphony Services IndiaのAjay Kela社長によると、同社はカルナタカ州Bangaloreに40万平方フィートのキャンパスを設け、今年末までにスタッフを現在の1000人から2倍に拡大する計画と言う。
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