SEAnews 2004-05-17 ArtNo.33391

【ニューデリー】昨年の夏、60万リッターのアイスクリームを販売したBaskin Robbinsは今夏30－35％の売上げ増を目指しており、エアコン市場では、日立が今年のサマーシーズンの販売台数を昨年の3万6000台から4万2000台に、Voltasが同5万5000台から8万台に、それぞれ拡大することを目標にしている。
ビジネス･スタンダードが5月14日伝えたところによると、今年3月と4月だけでBaskin Robbinsはアイスクリーム24万リッターを、日立はエアコン2万1600台を、Voltasは同4万8000台を販売、それぞれ思惑通り好調な成績を達成した｡やはり3／4月に記録的売上げを実現したPepsiスポークスマンは、「2003年はクリケット・ワールドカップに合わせて発売した新ブランド“Pepsi Blue”と“Mountain Dew”がヒット、前例のない好売り上げを達成したが、2004年も30％増を目指す」と語った。
今年の夏は、アイスクリーム(夏季に通年の60%の販売が集中)、エアコン、ソフトドリンク(ｺｰﾗの通年の売上げの半ばが夏季に集中)、エア・クーラー、扇風機、ビール等、これまでのところ、何れも目覚ましい売上げを実現している。
しかし製造業者らの計算に含まれていない1つのファクター、“雨神”によりその疾走が停止する可能性がある。モンスーンの雨雲が予想より多少早めにインド上空に達するなら、好調なセールは一瞬にして雲散してしまう。
扇風機やエア・クーラーの製造を手掛けるBajaj Electricals(BE)のマーケッティング担当上級課長Pradeep Patil氏は、プレモンスーンのスコールが同社のセールに打撃を与えたと語る。それによると、ＢＥ社は当初の見通しに従い生産計画を立て、ディーラー等への一次販売も完了したが、末端顧客に対する二次販売が影響を受けた｡流通網に商品が滞留、価格とマージンの下降を生じさせたと言う。VoltasのKanwaljeet Jawa副社長も「時期はずれの雨が続くなら売上げに7－8％の影響が生じる」と語った｡
Gujarat Co-operative Milk Marketing FederationのR S Sodhi重役(ﾏｰｹｯﾃｨﾝｸﾞ担当GM)は「アイスクリームの売れ行きは、早めの降雨により下降した。とは言え月間ベースでは昨年同月に比べ依然として40－50％の売上げ増を記録した」と語った｡同社は昨年“Amul”商標のアイスクリーム2700万リッターを販売、今年は3600万リッターの販売を目指していると言う｡