SEAnews 2004-05-12 ArtNo.33355

【ニューデリー】インド最大の民間企業Relianceグループと国営火力発電会社National Thermal Power Corporation (NTPC)は、別個にNuclear Power Corporation (NPC)と合弁で、原子力発電施設を設ける可能性を検討している。
インディアン・エクスプレスが5月8日伝えたところによると、両社はこの点に関して堅く口を閉ざしており、ＮＴＰＣのCP Jain会長兼ＭＤは原子力発電事業進出の可能性を検討していることを認めたものの、それ以上コメントすることを控えた｡Relianceスポークスマンもコメントを拒んだが、否定はしなかった。
しかし政府方面の消息筋によると、ＮＴＰＣの原子力発電事業進出計画は既に最高レベルの裁定段階を迎えている。電力省は最近のＮＴＰＣ幹部との会談の席上、インドの主要公益事業会社として原子力発電事業への進出を検討するよう求めた｡これに対してＮＴＰＣ側はＮＰＣと合弁で原子力発電所を建設する問題を検討することを約束した｡
複数の消息筋によると、RelianceグループもReliance Energyを通じＮＰＣと合弁を組む可能性を検討している。インドの現行法の下では、原子力局(DAE:department of atomic energy)傘下のＮＰＣとの合弁を通じてのみ原子力発電事業に参入でき、それ以外のルートは認められていない。
原子力は最も低コストなオプションとされ、インドは3万－4万トンの余剰重水を有するにも関わらず、インドの核発電は、マイナス成長に陥っている。公式統計によれば、インドの核発電は2002－03年の19.32ＢＵ(billion units／総発電量の8.3%)から2003－04年の17.72ＢＵに下降、2004－05年はさらに15.44ＢＵに12.9％の落ち込みを見ると予想されている。