2004-05-10 ArtNo.33344
◆GAIL、パイプライン/石化事業で年内にUS$1億借款
【ニューデリー】国営ガス会社GAIL (India) Limitedは、全国ガス・パイプライン網の建設や石油化学事業の拡張に充当するため500クロー(US$1.14億)の借款を導入する計画だ。
デカン・ヘラルドとザ・ヒンドゥーが5月6日報じたところによると、GAILのProshanto Banerjee会長兼MDはこのほど記者会見し、以上の消息を語った。それによると、GAILは国内市場における指導的ガス供給業者になるため、向こう5年間に2万5000クロー(US$57.14億)の投資を予定しており、全国ガス幹線網の建設だけで2万クロー(US$45.71億)を投資する。“National Green Quadrilateral”と命名されたガス・パイプライン網の青写真は既に完成している。
この他、ガス関連施設、液化石油ガス(LPG)、液体炭化水素、石油化学、テレコム・ネットワーク等の事業に残りの5000クロー(US$11.43億)を投じる。同社は内部資金だけで1500-2000クロー(US$3.43億-4.57億)の投資を賄うことができ、残りは借入で賄う。GAILの借入/自己資本比率は健全なため、容易に借り入れることができる。今年は500クロー(US$1.14億)の借入を予定している。
GAIL取締役会は、マハラシュトラ州Uranの石油化学プラントに分解炉(cracking furnace)を増設、エチレンの年産能力を現在の30万トンから44万トンに拡張する計画に647クロー(US$1.48億)を投資することを認めた。同プロジェクトは2006年4月までの完成が目指される。
傘下のテレコム子会社GAIL TELは、カルナタカ州Bangaloreからタミールナド州Chennaiを通じアンドラプラデシュ州Vijayawadaまで全長3000キロのネットワークを設けるプロジェクトに近く着手する。GAILは10都市におけるインターネット・サービス用ネットワークの構築も計画、向こう5年間に1000クロー(US$2.29億)を投資する。既にマハラシュトラ州Mumbaiからアンドラプラデシュ州Hyderabadを経由し同州Visakhapatnamに至る8000キロのネットワークを完成させている。GAILはキャリア・オブ・キャリアと自らを位置づけており、基本電話サービスやセル式電話サービスを自ら手掛ける計画はない。
グジャラート州Dahejとマハラシュトラ州Uranを結ぶ470キロのパイプライン敷設計画には1416クロー(US$3.24億)が投じられ、2005年5月までに完成される。入札が準備されており、同パイプラインの潜在的顧客Shellとの交渉も進められている、またアンドラプラデシュ州Kakinadaとマハラシュトラ州Uranを結ぶパイプラインに関してはReliance India Limitedと同様の商談を進めていると言う。
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