SEAnews 2004-05-10 ArtNo.33336

【ニューデリー】インディアン・エクスプレスとNew Delhi Television (NDTV)が共同で実施した4回目、そして最後の出口調査によれば、全国民主連盟(NDA)が下院の過半数を制するのに必要な272議席のマジック・ナンバーに達する可能性は少ないと言う。
インディアン・エクスプレスが5月8日伝えたところによると、ＮＤＡの獲得議席は240－260議席にとどまり、国民会議派とその友党が190－200議席を、その他の政党が合わせて90－110議席を手にする見通しだ｡インド人民党(BJP)のVenkaiah Naidu党首は数日前に「ＮＤＡのドアは開かれており、来るものは拒まない」と述べたが、同発言は言外に過半数割れを認めたものと言えそうだ。最新の世論調査結果は、バジパイ首相が首班となり再度政権を掌握するには、少なからぬ新たな同盟者を獲得せねばならないことを示している。仮にＮＤＡの獲得議席が240－260のロー・エンドにとどまるなら、状況は一層錯綜、国民会議派とその友党にもチャンスが回って来そうだ。
今日(5/10)実施される第4回目、最後の投票では、下院の3分の1に相当するこれまで最大の181議席が争われる。世論調査結果によれば、マドヤプラデシュ州とパンジャブ州、そしてウッタルプラデシュ州の残された18議席に関しては、ＮＤＡのほぼ完勝が予想されるものの、その他の州に関しては同様なパフォーマンスは期待できそうにない。
ケララ州と西ベンガル州でＮＤＡが前回を上回る議席を獲得することは望めず、タミールナド州とハリヤナ州では内部の足並みの乱れでＮＤＡは大きな付けを支払わされそうだ｡
デリーでは、前回1999年の総選挙に際してＮＤＡが全議席(7)を席巻したが、今回はそうは行かないものと見られる。Sheila Dikshit首席大臣に率いられる同州国民会議派は、2003年の州議会選挙勝利の波に依然乗っており、ＢＪＰの一部地盤が切り崩されるものと予想される。
ＢＪＰはタミールナド州では、自業自得とも言える最大の痛手を被る恐れが有る。もしタミールナド州における敗北によりＮＤＡが中央政権を手放すことになれば、必勝の連帯を解き途中でパートナーを乗り換えたことを悔やむことになりそうだ。