【ムンバイ】国内鉄鋼メーカーが、向こう数週間に条鋼製品を値上げする可能性が高まっている。
ビジネス・スタンダードが5月5日報じたところによると、仮に値上げされるなら政府が鉄鋼価格の凍結を指示した今年6月末までの目標期日を1ヶ月以上短縮することになる。値上げの理由は、インプット・コストの上昇と、条鋼製品に対する需要が急増していること。政府は今年3月に鉄鋼製品の値上げ抑制を業界に指示、鉄鋼業界は6月末まで現行価格を維持することを認めた。
現在、鉄筋(rebar)のトン当たり価格はグレードにより2万5000-2万8000ルピー、鋼片(billets)は同2万3000ルピー前後だが、アナリストらはトン当たり1500ルピー前後の値上げを予想している。
業界筋によると、コークス用炭の大幅な値上がりに加え、条鋼需要は供給量のほぼ2倍に達している。値上げはこうした状況を打開する1つのオプションと言える。しかしSteel Authority of India Ltd(SAIL)/Rashtriya Ispat Nigam (RINL)/Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)等の条鋼メーカーはコメントを控えている。SAILは年間約500万トン、RINLは同300万トン、Tiscoは同100万トン、条鋼を生産している。ディーラー筋によると、過去10日間、鉄筋と鋼片はともに大幅なプレミアム付きで取引されていると言う。