2004-05-03 ArtNo.33305
◆Lupin、日本医薬品市場開拓目指しパートナー物色
【コルカタ】米国及び欧州連合(EU)にプレゼンスを築いたマハラシュトラ州Mumbai拠点の製薬会社Lupin Laboratories Ltd(LLL)は、今や世界第3の医薬品市場日本に照準を合わせている。
エコノミック・タイムズが4月29日、LLLのVinod Dhawan社長(ビジネス開発担当)の言として報じたところによると、LLLは、製品サプライ契約を結ぶため、日本の地元サプライヤーを物色している。取り分け同社が強みとする抗感染症薬セファロスポリン(cephalosporin)及び心血管障害治療薬領域の市場開拓を目指している。製造/研究開発(R&D)/コスト効率面のLLLのノーハウを売り込む計画で、一層の付加価値アップも目指す。
最近創設され、Dhawan氏が采配を握るビジネス開発部門は、特に日本市場の開拓に照準を合わせている。ビジネス開発部門はこの他、インド/北米/欧州/独立国家共同体(CIS)を除く地域におけるLLL製剤ビジネスの成長を加速する任を委ねられている。最近大阪に連絡事務所を設けたLLLは、同オフィスの業務拡張に取り組んでいる。
日本医薬品市場の規模は500億米ドルと見積もられ、米国/欧州とともに世界市場全体の90%を占めているが、インド製薬会社はこれまで最も高マージンが望める米国市場に照準を合わせて来た。このため業界アナリストはLLLが日本市場開拓の先駆けと見ている。
売上げの50%余りを海外で稼ぐLLLはまた、独自開発した新薬投与システム(NDD:novel drug delivery system/new drug delivery systems)を武器に国際的主要市場におけるブランド後発医薬品(branded generics)ビジネスの拡張を計画している。
Dhawan氏によると、パートナーシップと戦略提携はこうした目標を実現する鍵になる。NDDに関しては経口薬物制御放出システム(OCRS)と先端的薬品投与システム(ADDS:advance drug delivery systems )に照準を合わせると言う。LLLは昨年、世界に先駆け抗生物質セファレキシン(Cephalexin)のOD(once-a-day:1日1回服用)錠剤及びセファドロキシル(cefadroxil)OD錠剤を発売した実績を有する。
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